なんだこりゃ！と仰天の６０年代タイ天衣無縫のR&BバンドがCD復刻。グループ名のサーム・サックとは「３人のサック」の意で、サックリン・プンヤリット、ミーサック・ナークラット、タノンサック・パックディーテーワーの３人からとったもの。もしかしてサム・クックとかけたのかな、とか思いましたが実際には関係ないそうです。でもそんな勘違いを起こしそうな６０年代R&Bのカッコよさあり、そしてこれにタイならではのスットコドッコイ破天荒な感覚が加味されて仰天してしまうのだ。同時代のクメール（カンボジア）にも負けぬ、今で言うところのサイケデリックな刺激までありの黄金６曲。続いてこのサーム・サックに、オーラサー・イッサラーングン、チンタナー・スックサティットという二人の女性歌手が参加した６曲。これがまた往年のルークトゥンやルークグルンとはまったく違ったクラシック・ジャズ風味なども混在したユニークさ。そして最後の８曲はサーム・クック関連ではないのですが、やはり当時人気の高かった歌手達が登場。８５年にプンプアンが歌った曲の原曲があったりと、本当にレトロ・・タイ好きならば聴きどころ満載で興味津々となるはずの２０曲です。