通称BCLことブンガ・チトラ・レスタリ。２０００年代はじめのデビュー世代には斬新でキラ星の如くの逸材が多いですが、なかでもこの人は歌唱力でも筆頭株。その彼女の２００６年セカンドがまだ残っていました。冒頭ではまるでライザ・ミネリばりの華やかな往年ミュージカル調、そしてデビュー作でも印象的だったリリカルなバラードもメルヘンチックに、かと思えばリズミカルなナンバーでのちょっとソウルフルな力強い歌唱も圧巻だ。エレクトリックとアコースティックなサウンドの使い分けも鮮やかな伴奏も秀逸だし、それまでのポップ・インドネシアが少々単調に思えてくるほどのカラフルでキュートでなんだか幸福感にあふれた１０曲でした。