マレー・ポップス史に名を残す実力派女性、アイシャの１９９６年作。彼女のキャリアの中ではちょうど中ほど、まさしく最盛期のアルバムです。ムラユーの名残りは勿論のこと、ガムラン然といたきらびやかな鐘の音色、時にアラビックな空気感漂うメロディ、力強く響く生ピアノ、スローロックを思わせる熱いギター・フレーズなどなど、実に様々な要素が詰まった１５曲。元来が熱唱派の人ですが今回も絶好調、更には音楽的にも意欲的な姿勢で臨んでおり、彼女の多彩な表情がうかがえる名作です。