ずばり、今まで当店で紹介してきたミャンマー・タンズィンの中でも最も優雅でメロディアスな世界です。録音データは不明ですが、このジャンルのトップ歌手ポーイーサンのかなり最近のアルバムの筈。サイン（多数の打楽器から成るミャンマーの民俗楽器）に笛や弦楽器のアンサンブルも流麗なら、高音域に張りがある一方、中音域には得も言われぬふくよかさのある彼女の美声、そして本作では生ピアノのきらびやかな音色も大きくフィーチュアされる全11曲。元が伝統曲なのか現代曲なのか定かではありませんが、アレンジ的には明らかに現代的な感覚もあり、それと同時にミャンマーらしい独特の旋律、更にはお馴染みサインの展開予測不能なスリリングさが見事に調和した素晴らしい出来栄えです。