大別すればポップ・インドネシアでしょうが、ヒット・チャートを賑わす様な派手な存在ではなく、落ち着き感のある伴奏でインドネシアの名曲佳曲を艶やかに歌って定評のある実力派中の実力派です。その彼女の2014年作。題名のとおり、ギター、ピアノ、ストリングス、ドラムス、ベースなどアコースティックな編成で、ポップ・インドネシア王道の美旋律を艶やかに歌い上げる計14曲。音質も素晴らしく、特に透明感がありながら潤いのある生ギターの音色が実に秀逸。これらに包まれて彼女の甘くてふくよか柔らかな美声のvoが絶品です。インドネシア女性としてはやや音域が低めですが、時に聴かせる伸びやかな高音域もとても美しくおもわずとろけそうです。へティ・クスらでもお馴染みのKasihなどインドネシアのスタンダード的な世界ですが、さりとて懐メロ作とも違った格調にあふれた逸品です。