ディック・リーあたりが動かぬ限り、まず日本で話題になることのないシンガポールのポップス。でもこの数年間でいかに成長充実してきたかを立証するオムニバスが映像付きで出ました。しかも今回は中国系は抜きで全曲がマレー語曲、マレーシアとはまた異なる都市国家らしい洗練されたサウンドながら、やはり一聴でマレー音楽とわかる濃密さが良い。どこかマレーシアの歌ごころとポップ・インドネシアのお洒落なペーソスを兼ね備えたといった感じで、予想をはるかに上回る出来栄えです。