ジャケットを見るとまるで５０年代のジャズ・ヴォーカルですが、中身は見事に全く違います。１９７０年代インドネシア、ポップ・ムラユーやインドネシアの地方音楽をエレキバンドのサウンドで現代化させ、幾多の名作を残したクス・プルスの名曲をカバーしたアルバム。ピアノ、ギター、ホーンズなど温かみのあるアコースティックな伴奏をバックに、過去コンテスト準優勝の歌唱力で洒脱に艶っぽく歌う新鋭女性です。どこぞレトロな感覚も漂うことからこうしたジャケット・デザインになったのでしょう、でも感覚的には現代ポップ・インドネシアのファンにからも好評を得る事間違いなしのモダンで都会的なペーソスで全１２曲。１９９１年ジャカルタ生まれの彼女、SONY INDONESIAがプッシュする逸材で、伸びやかでスケールの大きな歌唱が素晴らしい、かなりのポテンシャルを秘めた逸材だと思います。