1984年ジャカルタ生まれ、女優兼業でＴＶドラマ曲もけっこうこなしている彼女。生ギターをフィーチュアしたフォーキーなサウンドから、これに生ピアノやストリングスが入ると思えば、オルタナティヴ風の分厚い盛り上がりも見せるナンバーなどもあり、いかにも今のインドネシアのポップスという感じで、90年代のポップ・ロマンチスの流れも感じさせる可憐でメロディアスな佳曲も聴きどころ。感情表現によってかすかにかすれた声に変化する様など、ちょっとインドネシアには珍しい感覚にも胸打たれる歌唱力。決して力量感で勝負するタイプではないですが、ウィスパー型ともまた違った朧さがまた魅力。聴くほどに味の出る秀作です。全10曲。残念ながら現在は歌手活動はしていない模様で、これは彼女の最後のアルバムとなった2011年作、ニケ・アルディラやイタ・プルナマサリに曲のカバーなんかもあり、その幅広な感性を知らしまた秀作です。