９０年代後半、テクノロジーの進歩とともにダンドゥット界でもブームとなったREMIXもの。しかしまさしく「粗製濫造」という言葉がぴったりの状況になったのはいかにもインドネシアらしいですが、その中でも数少ない秀作がこれです。とにかく手が込んでいてゴージャスかつ刺激的なサウンドに仕上がった１４曲。変幻自在のリズムパターン、なのにvoとの呼吸の合い方も秀逸。イチェやイネのあの湿っぽいねっとり系の歌声もこれ以上ないほどに鮮やかに合致して躍動。原録音よりも格段にハイパーに仕上がってます。インド系インドネシア人で幾多の名作を送り出したファザル・ダットの自演曲など名作級の出来栄えです。手打ちのクンダンでなきゃどうしてもダメ、という方にはお薦めしませんが、これは今聞いても新鮮さ褪せない秀作です。