90年代のダンドゥット黄金期、まだカセットテープの時代でしたが、女性ばかりのグループで人気を博したケン・デデス（Ken Dedes)。楽器も自ら演奏、カシダーをそのまま過激にダンドゥット化した様なイスラミックな高揚感も備えた、どちらかというと歌謡調ダンドゥット全盛の中でもひときわ輝く存在でした。今でも同じ名前を冠した女性グループもあって、似た路線のダンドゥットを継承しています。その元祖ケン・デデスのリーダーだった名女性歌手ティティ・ヌル。この9月に病死されたそうです。娘さんのフェンティ・ヌルもいっぱしのダンドゥット歌手になっていましたが、とにかく寂しいニュースでした。これはそのティティ・ヌルのソロ映像集で、割合と最近のものでしょう、少々お歳は召されてますが、グループ時代にはなかった妖艶な歌唱でうるさ型のダンドゥット・マニアを唸らせるはずの１２演目。そうリリースの多い人ではないし、そもそも殆どが廃盤化されているのでこれは貴重です。昔からのファンはなおさらでしょう、ディスコ・ビート化されていない王道路線のダンドゥットの良さを再認識です。